教科書の最新情報 ： 絆・ワイン青春譜：醸造家５人 の物語／５ 師の“遺言”と日々格闘 ／山梨

　◇ブドウ作り、自分の頭で
　神奈川県藤沢市で０２年春、ワインの試飲会が開かれた。２０人以上の醸造家が集まる中、岡本英史さん（３７）、曽我彰彦さん（３６）、城戸亜紀人さん（３７）も自ら手掛けたワインを携えて参加。近くに住むワイン醸造家でエッセイスト、麻井宇介さんも姿をみせた。
　麻井さんは病床の身だったが、病院を一時退院。医師から飲酒は禁じられていたが、「ウスケボーイズ」の３人のワインだけは口に含んだ。「最後に伝えたい」。岡本さんのワインを手に取ったとき、静かに語りかけた。「教科書を破りなさい。自分の頭で考えなさい」
　この言葉を胸に、岡本さんは殺虫剤を使わない独自のブドウ作りを追求した。毎朝５時には畑に出て虫を取るのが日課。いまでは「一粒ずつ見ている」といわれるほど手間をかけて育てたブドウが、ワイン造りを支える。


　麻井さんは、試飲会直後に死亡。今も師の“遺言”と格闘する日々が続く。
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　岡本さんは、麻井さんと９８年に出会って以来、教えを受けてきたが、実はその
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　もともと気軽に飲めるテーブルワインが理想。「ワイナリーをやるなら、港の近くでカリフォルニアから持ってきた原料で仕込むね」。国内ではいいブドウはできないという固定観念から、山梨大の大学院時代はよく軽口をたたいた。ワイン醸造家になろうと思ったこともなかった。
　「メルローを飲み、『日本でもこんなワインができるんだ』と衝撃だった。５人の中で考え方が一番変わったのは僕かも」と笑う。
　大学院修了後の９５年、食品会社「フジッコ」（本社・神戸市）に就職。営業マンとして仙台で１年間働いた...ニュースの続きを読む
（引用 yahooニュース）


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